雨の日に観たい映画5選|雨の休日を家で楽しむ作品
雨で予定が流れた日をどう過ごすかで、選ぶ映画は変わります。雨を眺める、あえて明るくなる、雨の世界に入り込む、静かな恋愛に浸る、料理と季節を眺める。5通りの過ごし方から選べます。
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朝からの雨で、出かける予定が流れた。がっかりしているかというとそうでもなくて、家にいる理由ができたことに少しほっとしている。雨の休日には、そういう時間があります。
こういう日の映画選びで「雨の映画」と検索すると、雨の場面が印象的な作品が並びます。ただ、雨の日にほしいものは人によって、その日によって違います。雨を眺めていたい日もあれば、雨だからこそ明るいものを観たい日もある。
この記事では、雨の日をどう過ごしたいかで5本を分けました。作品選びでは、Filmarksや映画.comなどに投稿されたユーザーレビューの傾向も参考にしています。
雨そのものを、短い時間だけ眺めていたい
言の葉の庭
2013年公開の日本のアニメーション映画。上映時間は約46分と、5本のなかで飛び抜けて短い作品です。
雨の日の午前中だけ、公園の東屋で顔を合わせる高校生と年上の女性。二人の時間が、雨の季節のあいだ続きます。
この作品の感想は、映像と音に集中しています。雨に濡れた緑、水面の跳ね方、傘に落ちる音。眺めているだけで気持ちが落ち着いた、という趣旨の反応が多く並びます。46分という長さも、繰り返し観られる理由として挙げられています。
もっとも、人間関係が理解しにくい、物語が薄く感じた、という感想もあります。物語を追いたい人には物足りないかもしれません。
当サイトはこの1本を、映画1本ぶんの時間を確保する作品としてではなく、コーヒーを1杯飲むあいだだけ雨の世界に入るという使い方で選びました。雨の休日の午前中、まだ何をするか決まっていない時間に置くとちょうどいい長さです。
窓の外が暗いぶん、画面の中は明るく
雨に唄えば
1952年公開のアメリカ映画。上映時間は約103分です。
サイレント映画からトーキーへ移り変わる時期のハリウッドを舞台にしたミュージカル・コメディです。
タップダンス、歌、そして雨のなかで踊る場面。感想では、この3つがほぼ必ず挙がります。古い作品なのに今観ても楽しい、時代を超えて楽しめる、という書かれ方をしている反応も多く見られます。
ミュージカルという形式そのものが苦手な人や、古い映画に入りにくい人には合わない可能性があります。そこは好みが分かれるところです。
この記事にこの1本を入れたのは、雨の日=静かな作品、という流れをあえて崩すためです。窓の外がずっと暗いなら、画面の中くらいは歌っていてほしい。そういう選び方をする日があってもいいと考えています。
雨の世界に、丸ごと入ってしまいたい
天気の子
2019年公開の日本のアニメーション映画。上映時間は約114分です。
雨が降り続く東京に出てきた少年が、天気を晴れにできる少女と出会います。
感想で繰り返し出てくるのは、雨の東京の描写と、音楽です。雨の日に観たくなる、という声も多く、この記事の趣旨とそのまま重なります。外も雨、画面の中も雨、という状態は、この作品でしか作れない体験です。
ただ、この作品を誰にでも安心して勧められる雨の映画として扱うつもりはありません。物語の展開や、登場人物が終盤に選ぶものについては、評価がはっきり分かれています。納得できたかどうかで印象が変わる作品です。
それでも、雨そのものが世界を作っている映画という点で、雨の日に観る価値のある1本だと考えています。雨を背景としてではなく、主役として味わいたい日に。
外に出ない長い午後を、静かな恋愛に使う
マディソン郡の橋
1995年公開のアメリカ映画。上映時間は約134分。日本公開も1995年で、ロバート・ジェームズ・ウォラーの小説が原作です。
アイオワの農場で暮らす女性のもとに、写真家の男性が道を尋ねて訪ねてくる。数日間の出来事が、静かに描かれます。
感想の多くは、主演二人の演技と、会話の間について書かれています。派手な展開はなく、台所での会話や、車の中の時間が丁寧に積み重ねられます。雨の場面が印象に残ったという声も少なくありません。
一方、この作品は不倫を扱っています。題材そのものを受け入れにくい、登場人物の選択に共感できない、という感想は当然あります。当サイトとしても、これを美化するつもりも否定するつもりもありません。この題材を受け入れられるかどうかで評価が大きく変わる作品だと考えています。
選ぶなら、雨だから、という理由よりも、外に出ない長い午後があるからという理由のほうが合います。134分をかけて、二人の会話と間にじっくり浸る時間です。
家の中で、料理と季節を眺める
リトル・フォレスト 冬・春
2015年公開の日本映画。上映時間は約120分です。
東北の集落で自給自足に近い暮らしを送る女性の、冬から春にかけての日々を追った作品です。
感想では、冬の食事、雪景色、保存食の作り方、そして登場人物自身の変化が挙がります。ひとつひとつの作業を丁寧に見せる時間が長く、その反復が心地よさになっています。
正直に書いておくと、この5本のなかで雨との結びつきは最も薄い作品です。 雨が印象的に使われているから選んだのではありません。外に出ない一日を、家の中の時間として楽しむ、という点でこの記事に入れています。
ひとつ案内しておくと、この作品は『夏・秋』の続きにあたります。順番に観たほうが、季節と暮らしの流れがつながって見えるはずです。『夏・秋』のほうはひとりの夜に観たい映画5選で紹介しています。
この雨の日、どう過ごしたい?
| 今日の気分 | 選ぶなら |
|---|---|
| 雨そのものを短い時間だけ眺めたい | 言の葉の庭(約46分) |
| 雨の日こそ明るくなりたい | 雨に唄えば |
| 雨の世界に丸ごと入りたい | 天気の子 |
| 大人の恋愛に静かに浸りたい | マディソン郡の橋 |
| 家で料理と季節を眺めたい | リトル・フォレスト 冬・春 |
雨音も、この日の一部にする
映画を観ている途中で、窓の外の雨音が聞こえてくることがあります。作品の中の雨と、外の雨が重なる日もあります。
それも、雨の日に家で映画を観る時間の一部です。
雨の日は予定が流れた日ではなく、家にいる理由ができた日。そのくらいに考えておくと、次の雨も少し待てるようになります。
雨の日の過ごし方そのものは雨の休日の過ごし方でまとめています。ひとりの夜の静けさから選びたいならひとりの夜に観たい映画5選、疲れが残っている日は仕事で疲れた夜に観たい映画5選もどうぞ。