何度でも観たくなる映画5選|2回目だから見えるものがある作品

もう一度観る価値がある映画は、2回目に見る場所が変わります。細部、年齢による受け取り方、設定を知った状態での伏線、画面の情報量、人物の選択。5本それぞれの再鑑賞の楽しみ方を紹介します。

この記事は約4分で読めます。

この記事の目安

使える時間2時間前後

配信サービスを開いて、新しい作品を探すのが面倒になる日があります。あらすじを読んで、レビューの点数を見て、それを何度か繰り返して、結局何も観ずに閉じる。

そういうときは、前に観た作品をもう一度観るという手があります。ハズレを引く心配がなく、あらすじを読む手間もありません。

ただ、どの作品でも同じように楽しめるわけではありません。もう一度観る価値がある作品には、2回目に見る場所が変わるという共通点があります。

この記事では、その「変わり方」が5本それぞれ違うものを選びました。作品選びでは、Filmarksや映画.comなどに投稿されたユーザーレビューの傾向も参考にしています。

天空の城ラピュタ

1986年公開の日本のアニメーション映画。上映時間は約124分です。

1回目は、冒険を追いかけることになります。 少女と少年が空へ向かう話として、展開の速さに引っ張られていきます。

2回目に変わるのは、見ている場所です。 感想でも、大人になって見返したら新しい発見があった、という書かれ方が多く見られます。背景に描き込まれた街の構造、飛行機械の仕組み、脇の人物たちの動き。物語を追う必要がないぶん、画面の隅にあるものが目に入ってきます。

音楽への言及が多いのも、この作品の特徴です。展開を知っている状態で聴くと、曲が入るタイミングそのものが計算されていることに気づけます。

耳をすませば

1995年公開のスタジオジブリのアニメーション映画。上映時間は約111分です。

この作品の再鑑賞は、少し種類が違います。作品の側が変わるのではなく、観ている自分の年齢が変わることで、共感する相手が入れ替わるのです。

中学生の頃に観れば、主人公と同じ側から物語を見ます。何かを書きたい、何かになりたい、という気持ちのほうに引っ張られます。

ところが、進路を決めたあとの年齢で観直すと、見る場所が変わります。焦りや、うまくいかない時期の描き方、周囲の大人たちの言葉。そのあたりが急に立ち上がってきます。感想にも、当時と今とで刺さる場面が違う、という趣旨のものが並びます。

青春映画として懐かしむのではなく、自分がどこまで来たかを測るために観直す。そういう使い方ができる1本です。

マトリックス

1999年公開のアメリカ映画。上映時間は約136分。日本公開も1999年で、のちに続編が作られています。

1回目は、「何が起きているのか」を追う映画です。 主人公と同じ立場で、この世界の仕組みを少しずつ理解していくことになります。

2回目は、最初からその仕組みを知った状態で観ることになります。 すると、序盤の何気ない台詞や、人物の視線、画面の色の使い分けが、全部意味を持って見えてきます。感想でも、映像とアクションの評価に加えて、発想そのものが今観ても古びていない、という声が多く見られます。

ただし、設定について考えること自体が負担に感じる人もいます。1回目で疲れてしまったなら、無理に2回目を観る必要はありません。

グランド・ブダペスト・ホテル

2014年公開のアメリカ映画。上映時間は約100分です。

1回目は、物語を追うことになります。 高級ホテルのコンシェルジュと、遺産をめぐる騒動。テンポが速いので、話についていくだけで100分が過ぎます。

2回目に見るのは、画面そのものです。 この作品はほぼすべての場面が左右対称に近い構図で組まれていて、色も場面ごとに統一されています。感想でも、色彩、構図、美術、絵本のようだ、という言葉が並びます。1回目には追い切れなかった背景の描き込みや、小道具の作り込みが、2回目にはっきり見えてきます。

物語を知っているぶん、画面を眺める余裕ができる。同じ作品が、1回目は物語、2回目は美術になるというのは、なかなか珍しい体験です。

ラ・ラ・ランド

2016年公開のアメリカ映画。上映時間は約128分。日本公開は2017年です。

この作品は、評価がはっきり割れます。感動したという人と、共感できなかったという人が、どちらも相当数います。結末について考えさせられた、という感想も多く見かけます。

再鑑賞という切り口では、この賛否がむしろ役に立ちます。結末を知った状態でもう一度観ると、途中の選択の見え方が変わるからです。二人が何を選び、何を選ばなかったのか。1回目は展開として流れていった場面が、2回目には分岐点として見えてきます。

一度目に納得できなかった人ほど、2回目のほうが発見があるかもしれません。音楽と映像は最初から評価が高いので、そこだけを目当てに再生しても損はしません。

2回目は、何を観る?

2回目に見たいもの 選ぶなら
大人になった今の目で見直す 天空の城ラピュタ
自分の年齢による変化を感じる 耳をすませば
設定を知った状態で伏線と演出を見る マトリックス
画面の細部を楽しむ グランド・ブダペスト・ホテル
人物の選択をもう一度考える ラ・ラ・ランド

もう一度観るまでの時間

再鑑賞で発見があるかどうかは、前に観てからどれくらい空いたかにも左右されます。

半年前に観た作品をもう一度観ても、記憶が新しいぶん、同じ場所を同じように見てしまいます。逆に、何年か空いていると、自分の状況も変わっているので、引っかかる場所が動きます。

次に観る作品を探すのに疲れた日は、昔よかった作品のことを思い出してみる。 そこから選ぶのも、休日の使い方としては悪くありません。

まだ1回目を探している段階なら映画初心者におすすめしたい名作5選、笑える作品から選びたいときは笑いたい日に観たい映画5選。2時間ほどの作品をまとめて見たいときは2時間で楽しめる映画10選もどうぞ。

作品の内容や配信状況は変わることがあります。上映時間や公開年などの情報は、視聴前に各作品の公式情報でご確認ください。