笑いたい日に観たい映画5選|笑い方の違うコメディを気分別に紹介

ひとくちに笑いたいといっても、会話で笑いたい日と、勢いに押し切られたい日は違います。笑いの種類がそれぞれ異なる5本を、今日ほしい笑い方から選べるように紹介します。

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「今日は笑える映画が観たい」と思って検索すると、コメディ映画のランキングが出てきます。ところが上から順に眺めても、なかなか決まらない。

理由のひとつは、笑いの種類が全部違うからだと考えています。

会話の応酬で笑いたい日と、勢いに押し切られたい日は、同じ「笑いたい」でも中身が違います。前者の気分で後者を選ぶと、うるさく感じます。逆の場合は、上品すぎて物足りなくなります。

この記事では、笑いの種類が異なる5本を並べました。作品の順位ではなく、今日ほしい笑い方から選んでください。

なお、作品選びでは、Filmarksや映画.comなどに投稿されたユーザーレビューの傾向も参考にしています。

ラヂオの時間 ── 収拾がつかなくなっていく可笑しさ

1997年公開の日本映画。上映時間は約103分。三谷幸喜の初監督作です。

生放送のラジオドラマの現場が舞台。主演女優のわがままから台本に小さな変更が入り、その変更を成立させるために、また別の変更が必要になる。この繰り返しで、物語がどんどん元の形から離れていきます。

感想で繰り返し出てくるのは、脚本の緻密さへの言及です。行き当たりばったりに見えて、崩れ方が計算されている。個性的な人物が次々に事態をこじらせていく構造そのものを面白がる反応が目立ちます。三谷幸喜らしい会話劇として語られることも多い1本です。

ドタバタ喜劇として片づけるには、少し惜しい作品でもあります。笑いどころは、誰かが転ぶことではなく、**「一つ辻褄を合わせると、別のところで辻褄が合わなくなる」**という構造の側にあります。

その分、登場人物は多く、会話の量もかなりのものです。頭を完全に空っぽにして流し見するタイプではありません。今日は会話を追う余力がある、という日に選んでください。

ホーム・アローン ── 何も考えずに笑いたいなら

1990年公開のアメリカ映画。上映時間は約102分。以降に続編が作られていますが、この1作目だけで完結します。

クリスマス休暇に家族が出かけてしまい、少年がひとり家に残される。そこへ泥棒が来る、という筋です。説明はこれで足ります。

この作品について書かれている感想で多いのは、泥棒を撃退する仕掛けそのものの面白さです。危ない状況のはずなのに安心して笑える、という趣旨の反応もよく見かけます。子どもの頃に観て、大人になってから観直したという人も少なくありません。

5本のなかで、いちばん説明がいらない1本です。今日は笑い方まで選ぶ気力がない、という日なら、まず候補に入ります。

ひとつだけ触れておくと、笑いの中心は罠にかかる側の痛そうな動きです。身体を張ったドタバタが苦手なら、この1本は避けたほうが楽かもしれません。

サマータイムマシン・ブルース ── くだらなさと、あとから効いてくる仕掛け

2005年公開の日本映画。上映時間は約107分。劇団ヨーロッパ企画の舞台を映画化した作品です。

大学のSF研究会にタイムマシンが現れる。部員たちがそれを何に使うかというと、壊れてしまったクーラーのリモコンを取りに、昨日へ戻る。この目的の小ささが、そのままこの作品の笑いの入口になっています。

観た人の感想で目立つのは、「あとからつながる」という言い方です。前半で何気なく置かれた場面や小道具が、後半で意味を持つ。その気づきが積み重なる感覚を評価する反応が多く、もう一度観たくなったという声も並びます。

ただ、この面白さを味わうには、前半の細かい出来事をある程度覚えておく必要があります。本当に疲れ切っている夜なら、先ほどのホーム・アローンのほうが確実です。逆に、頭が少し働いていて、仕掛けを追う気力がある日なら、この1本の満足度は高くなります。

グランド・ブダペスト・ホテル ── 大笑いではなく、クスッとする笑い

2014年公開のアメリカ映画。上映時間は約100分です。

戦間期のヨーロッパ、格式あるホテルのコンシェルジュと、彼を慕うベルボーイ。二人が遺産をめぐる騒動に巻き込まれていきます。

寄せられる言葉は、シュール、テンポがいい、画面が美しい、といったものが中心です。左右対称に整えられた構図や、色の統一された美術など、画面の作り込みそのものを楽しんだ、という反応も多く見られます。

この作品は、声を出して大笑いする種類のコメディではありません。真顔で妙なことが進んでいく、その「なんでそうなるの」という感覚と、絵を眺める楽しさが同時にある。そういう笑い方をする1本です。

ひとつ触れておくと、見た目はカラフルで軽快ですが、人が死ぬ展開やサスペンス的な緊張もあります。今日は明るくて軽いものだけを観たい、という日には、別の1本を選んだほうが気持ちよく終われます。

舞妓Haaaan!!! ── 全力でふざけ続けてくれる120分

2007年公開の日本映画。上映時間は約120分。5本のなかで最も長い作品です。

京都の舞妓に憧れるサラリーマンが、その願いを叶えるために暴走していく。あらすじの説明は、これ以上必要ないかもしれません。

この作品は、感想がはっきり割れます。ハイテンション、振り切った演技、勢いで笑える、元気が出た。そう書く人がいる一方で、やりすぎ、ハチャメチャすぎる、情報量が多くてついていけない、後半が長く感じた、という声も同じくらいあります。

この割れ方は、作品の狙いそのものが原因だと考えています。全編を通して押し続ける作りなので、ハマれば5本で最もよく笑えますし、合わなければ最もうるさく感じます。

選ぶ基準ははっきりしています。静かに回復したい日ではなく、今日はもう自分で考えたくない、誰かに全力でふざけ続けてほしいという日。そういう夜のための1本です。

今日は、どんな笑いがほしい?

今日ほしい笑い 選ぶなら
会話と状況が崩れていく可笑しさ ラヂオの時間(約103分)
王道のドタバタで、何も考えずに笑いたい ホーム・アローン(約102分)
くだらなさと、あとから効く仕掛けを楽しみたい サマータイムマシン・ブルース(約107分)
シュールな世界を眺めてクスッとしたい グランド・ブダペスト・ホテル(約100分)
ハイテンションで押し切られたい 舞妓Haaaan!!!(約120分)

決めきれないときは

迷ったら、今日どのくらい頭が働いているかで分けてみてください。

会話や仕掛けを追える日なら、ラヂオの時間かサマータイムマシン・ブルース。考える余力が残っていない日なら、ホーム・アローンか舞妓Haaaan!!!。その中間で、静かにクスッとしたいならグランド・ブダペスト・ホテル。

コメディでも、会話や仕掛けを追う作品は意外と集中力を使います。疲れている日は「面白そう」だけでなく、今どのくらい頭が動くかで選ぶと外しにくくなります。

笑うより先に休みたい、という夜なら仕事で疲れた夜に観たい映画5選のほうが合います。逆に、笑うより今日は刺激がほしいという日はハラハラしたい日に観たい映画5選、一度観た作品を見返したい日は何度でも観たくなる映画5選。休日の昼にまとまった時間が取れるなら2時間で楽しめる映画10選もどうぞ。

作品の内容や配信状況は変わることがあります。上映時間や公開年などの情報は、視聴前に各作品の公式情報でご確認ください。