映画初心者におすすめしたい名作5選|まず観るならこの一本から
映画をほとんど観てこなかった人向けに、入口の違う5本を紹介します。映画の楽しさ、物語への没入、音楽と映像、世界観、王道の冒険。どこから入ると好きになれそうかで選べます。
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「好きな映画は?」と聞かれて答えに詰まる。観ていないわけではないけれど、人に言えるほど観てもいない。そういう位置にいる人は、たぶん少なくありません。
そこから何か観てみようと思って調べると、映画史に残る傑作の一覧が出てきます。ただ、それは「映画を勉強するための一覧」であって、映画を好きになるための入口とは少し違います。
この記事では、どんな入口から映画を好きになれそうかで5本を分けました。ここに並べたのは、前提知識が要らず、1本で完結する作品ばかりです。
作品選びでは、Filmarksや映画.comなどに投稿されたユーザーレビューの傾向も参考にしています。
まず「映画って面白い」と思いたい → バック・トゥ・ザ・フューチャー
1985年公開のアメリカ映画。上映時間は約116分。日本でも1985年に公開されています。3部作の1作目ですが、この1本だけで話は完結します。
高校生がタイムマシンで30年前に行ってしまい、元の時代に戻ろうとする。説明はこれで足ります。
この作品の感想は、驚くほど同じ方向を向いています。テンポがいい、伏線がきれいに回収される、主人公とドクの関係が楽しい、分かりやすい。娯楽映画として過不足がない、という評価がほぼ固まっている1本です。
映画の歴史も、監督の名前も、前作の知識も要りません。最初の1本は、まず映画そのものを楽しむために使う。 そう考えると、この作品が最も無難で、しかも失敗しにくい選択になります。
一本の物語にじっくり入りたい → ショーシャンクの空に
1994年公開のアメリカ映画。上映時間は約142分。日本公開は1995年で、スティーヴン・キングの中編小説が原作です。
無実を訴える銀行員が刑務所に入るところから始まり、そこでの長い時間が描かれます。
感想では、友情、希望、そして終盤の満足感が繰り返し挙がります。「もっと早く観ればよかった」という書き方をしている人が多いのも、この作品の特徴です。
ただし、気軽に観られる名作として扱うのは正確ではありません。舞台が刑務所である以上、暴力的な場面やつらい展開が含まれます。142分という長さもあり、途中で止めずに観たほうが効く作品です。
2時間半を確保できる日に、腰を据えて1本の物語に入る。 その体験を最初のうちに一度しておくと、映画に対する感覚が変わります。
音楽と映像で感情が動く体験をしたい → E.T.
1982年公開のアメリカ映画。上映時間は約115分。日本公開も1982年です。
地球に取り残された生き物と、少年の交流を描いた作品です。
感想の中心は、少年とE.T.の関係、家族の描き方、そして音楽です。物語の内容よりも、ある場面の音楽と映像が記憶に残っている、という書かれ方をよく見かけます。
現在の映像表現に慣れた目には、古さを感じる部分や、E.T.の造形を独特に感じる部分があるかもしれません。
それでも、この作品をここに置いたのは、映画が音楽と映像で感情を動かすメディアだということが、いちばん分かりやすく体験できるからです。古典として観るのではなく、その仕組みを体験する1本として。
全部理解できなくても楽しめると知りたい → 千と千尋の神隠し
2001年公開の日本のアニメーション映画。上映時間は約125分です。
不思議な世界に迷い込んだ少女が、そこで働きながら元の世界に戻ろうとします。
この作品の感想には、興味深い傾向があります。世界観や細部の作り込み、音楽を絶賛する反応が並ぶ一方で、「物語を完全には理解できなかった」という声も同じくらいあるのです。それでも評価は高いまま保たれています。
ここが、初心者にとって重要な点だと考えています。映画は、全部を理解しないと楽しめないものではありません。分からない部分を抱えたまま、世界に入り込んで、出てくる。そういう楽しみ方があると知っておくと、この先に選べる作品の幅が大きく広がります。
理解できなかった、で終わらせなくていい。 その感覚をつかむための1本です。
王道の冒険にわくわくしたい → レイダース/失われたアーク《聖櫃》
1981年公開のアメリカ映画。上映時間は約115分。日本公開も1981年です。のちのシリーズの1作目にあたります。
考古学者が、世界中を移動しながら古代の遺物を追いかけます。
テンポ、次々に起きる危機、音楽。感想で挙がるのはこのあたりで、要するに冒険映画の見本のような作品として受け取られています。難しいことを考える場面はほとんどありません。
いま観ると、話の単純さや演出の古さが目につく人もいます。そこは1981年の作品として受け止めるほかありません。
映画史上の名作だから我慢して観る、という向き合い方はしなくて大丈夫です。「これぞ冒険映画」という分かりやすさを、そのまま楽しむために選びました。
最初の一本、どこから入る?
| 求めるもの | 選ぶなら |
|---|---|
| とにかく映画の楽しさから入りたい | バック・トゥ・ザ・フューチャー |
| 一本の物語にじっくり入りたい | ショーシャンクの空に |
| 感情・音楽・映像を素直に味わいたい | E.T. |
| 世界観に飛び込みたい | 千と千尋の神隠し |
| 王道の冒険を楽しみたい | レイダース/失われたアーク《聖櫃》 |
「名作だから観る」をやめる
映画を観始めるときに邪魔になるのは、「これは名作だから理解しなければ」という気持ちだと考えています。
評価が定まっている作品でも、自分に合わないことはあります。合わなかったからといって、感性が足りないわけではありません。その日の気分と作品がずれていただけ、ということもあります。
ここに挙げた5本も、全部観る必要はありません。いちばん気になった入口から1本だけ。 そこから次を選べるようになれば、それで十分です。
2時間ほどの作品からもう少し選びたいときは2時間で楽しめる映画10選、今夜は短いものがいいという日は90分前後で観られる映画5選。疲れている日の選び方は仕事で疲れた夜に観たい映画5選でまとめています。
ここで挙げた作品を一度観たことがある、という方は、何度でも観たくなる映画5選で2回目の楽しみ方を紹介しています。