90分前後で観られる映画5選|時間がない夜でも満足できる作品
2時間の映画を始めるには遅すぎる夜に。81分から98分までの5本を、短い時間で何を楽しみたいかで選べるように紹介します。上映時間もそれぞれ明記しました。
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観たい映画はある。ただ、作品ページを開いて上映時間を見た瞬間に閉じてしまう。今から2時間は無理だ、と思って。
そのまま短い動画をいくつか見て寝ると、翌朝わずかに損をした気分になります。かといって、途中で寝落ちすると分かっている2時間の作品を始める気にもなれません。
こういう夜のために、上映時間が90分前後の作品を5本選びました。いちばん短いもので81分、長いものでも98分です。23時から始めても日付が変わる前後には終わります。
短いだけでは選んでいません。その短い時間を何に使いたいかで分かれるように並べました。作品選びでは、Filmarksや映画.comなどに投稿されたユーザーレビューの傾向も参考にしています。
81分|トイ・ストーリー
1995年公開のアメリカ映画。今回の5本で最も短く、日本公開は1996年です。
持ち主の見ていないところで動き出すおもちゃたちの話。フルCGの長編アニメーションとしては最初期の作品にあたります。
この作品を「子ども向けだから短い」と説明するのは、たぶん逆です。81分のなかに、人物の関係、冒険、感情の変化が全部入っています。無駄がないから短い、という順番の作品です。
感想では、大人になってから観ても楽しめる、テンポがよい、何度観ても飽きない、といった書かれ方が繰り返されます。長く見返されている作品で、レビューの数そのものも非常に多く集まっています。
今日は失敗したくない、確実に「映画を1本観た」という満足感がほしい。そういう夜の第一候補として置きました。
93分|アニー・ホール
1977年公開のアメリカ映画。日本公開は1978年です。
コメディアンの男性と、歌手を目指す女性の関係を、時系列を崩しながら振り返っていく作品です。
感想で挙がるのは、会話の面白さ、皮肉、独特の語り口です。当時としては新しかった演出について触れている人も多く見かけます。恋愛の可笑しさと寂しさが同居している、という受け取られ方をしています。
ただ、この1本は万人向けの短編ではありません。主人公の話し方や価値観が合わない、笑いが自分には合わなかった、古さを感じた。そういう感想も確かにあります。
だからこの記事では、短い時間でも少しクセのある映画を観たいという位置づけにしました。誰かと観るより、ひとりで観るほうが合う1本です。
95分|マイ・ブルーベリー・ナイツ
2007年公開の作品。日本公開は2008年です。
失恋した女性がニューヨークのカフェに通い、やがてアメリカを移動していきます。
寄せられている言葉は、色彩、カメラワーク、音楽、雰囲気。そういうものが中心です。静かなロードムービーとして記憶に残っている、という反応が並びます。
同時に、ストーリーは平凡だった、盛り上がりが少ない、集中が続かなかった、という感想も少なくありません。物語の展開を追いたい人には物足りない作品です。
この5本のなかで、この1本だけ選ぶ理由が違います。短い時間だからテンポよく楽しめる、のではなく、短い時間を静かな空気に使うという選び方です。95分ぶんだけ、雰囲気に浸って終わる。そういう夜に。
96分|十二人の怒れる男
1957年公開のアメリカ映画。日本公開は1959年です。
ある事件の評決を出すために、12人の陪審員が一室にこもる。ほぼその部屋だけで話が進みます。
短い映画は気楽、という前提がここで崩れます。動きはほとんどありません。あるのは議論だけです。それでも飽きないという感想が多く、12人それぞれの個性、議論の応酬、少しずつ矛盾が見えてくる過程、偏見や思い込みについて考えさせられた点、そして脚本の完成度が繰り返し評価されています。
白黒作品で、会話が中心です。映像の派手さを求める人には合いません。
短い時間でも、頭はしっかり使いたい。 そういう夜のための96分です。5本のなかで、観たあとに最も何かが残るのはこの作品かもしれません。
98分|時をかける少女
2006年公開の日本のアニメーション映画。細田守監督の作品です。今回の5本では最も長く、それでも100分を切ります。
時間を巻き戻せるようになった女子高生が、その力を最初はごく個人的なことに使っていきます。
「短いアニメ映画」という説明だけでは足りない作品です。98分のなかに、笑える場面、青春、SFの仕掛け、そして切なさまで入っています。感想でも、夏の空気、タイムリープ、主人公の変化といった要素がそれぞれ挙げられていて、拾われている場所がばらけているのが特徴的です。
青春ものが得意でない人や、10代の人物に気持ちを寄せにくい人には合わない可能性があります。
逆に、短い時間で気持ちをひととおり動かしたいなら、この5本では最も密度があります。
この90分、何に使う?
| 今夜したいこと | 選ぶなら | 上映時間 |
|---|---|---|
| とにかく外さず楽しみたい | トイ・ストーリー | 約81分 |
| 少しクセのある会話と恋愛を味わいたい | アニー・ホール | 約93分 |
| 静かな雰囲気に浸りたい | マイ・ブルーベリー・ナイツ | 約95分 |
| 短くても頭を使いたい | 十二人の怒れる男 | 約96分 |
| 青春と切なさを味わいたい | 時をかける少女 | 約98分 |
短いことは、手抜きではない
上映時間が短い作品は、内容も軽いと思われがちです。ただ、この5本を並べてみると、そうとは限らないことが分かります。
96分の法廷劇は最後まで議論が続きますし、81分のアニメーションには必要なものが全部入っています。長さと密度は、別のものです。
時間がない夜は、短い作品しか選べない夜ではなく、短い作品を選べる夜でもあります。
同じ夜でも、疲れ方から選びたいときは仕事で疲れた夜に観たい映画5選、笑って終わりたいときは笑いたい日に観たい映画5選。休日にまとまった時間が取れる日は2時間で楽しめる映画10選からどうぞ。